40秒のトレーニングで効果が出る? 早稲田大学の研究
こんにちは。今回は、早稲田大学の川上教授が行った研究について紹介します。
近年では、40秒の高強度間欠運動(20秒間の休憩をはさんで2本)が30分以上の有酸素運動と同等もしくはそれ以上に最大酸素摂取量を向上させることが分かってきました。最大酸素摂取量とは、一分間に取り込まれる酸素の量を表し、最大酸素摂取量が高い人は以下のようなメリットがあります。
- 全身持久力が高く、長時間体を動かすことができる。
- 心血管系疾患になりにくくなる。
- 最大酸素摂取量が高い人は、低い人と比べて全死亡率のリスクが半分低くなる(理由としては、最大酸素摂取量が高い人は総合的な体力が高く、身体活動量が多いため、生活習慣病や動脈硬化になりにくい。)
- エネルギー効率が高くて、活動に使うエネルギーに余裕が生まれるために体が疲れにくくなる。
そして、近年の研究では、40秒の高強度間欠的運動が最大酸素摂取量が高くなることが分かっており、40秒よりも短い高強度間欠運動では効果が下がることが知られています。そして、この研究では40秒間の高強度間欠的運動において、どのような運動時間の内訳が最大酸素摂取量を最大化させるかを、調査をしました。
実験の内容としては、被験者に以下のトレーニングを行わせました。
- 10秒の全力スプリントを80秒間はさんで4本
- 20秒の全力スプリントを160秒挟んで2本
その結果として、以下のような結果が得られました。
- 10秒の全力スプリントは2本目以降で最大酸素摂取量の増加が頭打ちになる。
- 筋肉の最大酸素摂取量は10秒と比較して20秒で最大になる。
このことから、40秒間の高強度間欠的運動において以下のことが結論として述べられています。
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10秒以上の全力のスプリントは2本で最大酸素摂取量が最大化される。
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スプリント1本当たりの時間をより長くすることで筋力の酸素摂取量を高めることができる。
結論、40秒の高強度間欠的運動でできる最強のセットとしては、20秒を2回繰り返すことと考えられます。
20秒間の全力ダッシュは、距離にするとだいたい150mを走ることになると思います(100m走 14秒程度とすると、)。
この研究では、最大酸素摂取量を高める40秒間のスプリントのセットについて紹介しました。結果的に、20秒を2セットを行うのが最も効率的であることが分かりました。
社会人で忙しい人も試しに、近くの公園や駅のホームなどで20秒間の全力ダッシュをすることをおすすめします!
以上、アンチエイジングの研究を紹介しました。 みなさん、ぜひ健康に気をつけて長く行きましょう!では、また来週にお会いしましょう!