アンチエイジングの基礎と臨床より レスベラトロール編
こんにちは。今回は、ポリフェノールの一種であるレスベラトロールについて紹介します。 レスベラトロールは、赤ワイン、ブドウの皮やピーナッツ、ブルーベリーに含まれる成分です。
レスベラトールを摂取すると寿命が延長することが知られています。
米国のバイオテクノロジーの研究組織であるNCBIが行った2011年の研究では、レスベラトロールの接種に関する効果として 被験者によるランダム化した、二重盲検研究を行いました。
ここでランダム化と、二重盲検研究は以下のようになっております。
- ランダム化:比較する被験者群に偏りがでないように、被験者をランダムに割り振ること
- 二重盲検:被験者に対してプラセボ効果が起こらないように、研究に関して何も伝えずに行うこと。 また、2重盲検では実験に参加する被験者だけでなく、医師や看護師などの実験の介入者も何も伝えないようにする。
つまり、二重盲検研究はレスベラトロールを摂取するグループと、摂取しないグループの2つのグループに分けて、 また期間ごとに、摂取するグループと摂取しないグループを交換して行うことで、 実験の期間やグループになるべく左右されずに、レスベラトロールの効果を確かめました。 また、盲検をしたことによってもプラセボ効果を無くして、正確なレスベラトロールの効果を検証しました。 それほど、頑健性のある研究となっています。
実際に、この研究では被験者に150mg程度のレスベラトロールを摂取させました。 その結果としては、
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ICML(筋肉の脂肪量)が著しく増加した。ICMLが増えるとインスリン感受性(体内で血糖値を下げる状態)が増え、血糖値を適切に保ち、 肝臓が適切な量を生産して、筋肉や脂肪組織の糖分の接種を適切に行うことができます。
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IHL(肝臓脂肪含有量)の減少が確認された。肝臓脂肪含有量の減少は、体重の減少と関連しており、ランニングやカロリー制限を行った後にも減少します。
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収縮期血圧を5mmHg減少させた。収縮期血圧とは、心臓がぎゅっと収縮して血液を送り出すときの血圧であり、一般的に「最高血圧」とされています。収縮期血圧が減少することで最高血圧が下がることで、心臓の負荷を減らすことができ、心疾患や脳梗塞などの病気を減らすことができます。
総じて、この研究ではレスベラトロールが総じて、ランニングやカロリー制限を行ったときを同じように、脂肪の減少や高血圧の抑制といった効果を持ったとのこと。 また、研究ではレスベラトロールを摂取した被験者に副作用が見られませんでした。 このことから、レスベラトロールが安全に使えることが分かりました。
ここで摂取されていたレスベラトロールの摂取量は150mg/日でした。 この量は、レスベラトロールを多く含む食品に換算すると以下のようになります。
- ブルーベリー 約30kg分 (100gあたり0.0032g)
- スペイン産赤ワイン 約150杯分 (140mlあたり0.30mg~1.07mg)
と食事で摂取するのは明らかに難しいようです。 ですので、市販のサプリメントを購入するのが良さそうです。
NOW Foods, 天然レスベラトロール、200mg、植物性カプセル60錠
以上レスベラトロールの研究紹介でした。
レスベラトロールは、老化防止の効果があり、認知機能の改善にも効果があるとのこと。 最近頭が回らなくて仕事・勉強が進まない方にもおすすめかと思います。
以上、アンチエイジングの研究を紹介しました。 みなさん、ぜひ健康に気をつけて長く行きましょう!では、また来週にお会いしましょう!