アンチエイジングの基礎と臨床より ロスマリン酸編
こんにちは。今回は、脳の機能を高めてくれるロスマリン酸について紹介しようと思います。
結論、ロスマリン酸は、
- 脳への血流を促し、認知症を予防できる
- 酸化ストレスを軽減できる(抗酸化作用がある)
と言われているものの、現在の研究では実証されていません。
2023年に日本で行われた研究では、約2年間にわたって70歳前後の高齢者の女性323人に対して、 ロスマリン酸を含むレモンバームを摂取するグループと摂取しないグループに分けて実験を行いました。
その結果、
- アルツハイマー病尺度を表すADAS-COGの尺度は、ロスマリン酸を摂取したグループと摂取していないグループで有意な差が見られなかった。
- 認知症の進行速度を調べるCDR-SBの尺度では、ロスマリン酸を摂取したグループとそうでないグループでは、摂取したグループのスコアが改善しており、摂取していないグループのスコアが減少した。このことから、ロスマリン酸を摂取したグループでは認知症の進行が止まることが確認された。
とのことでした。 この結果から、
ロスマリン酸は脳の機能を高めるわけではないものの、高齢者にとって脳の老化を防ぐという点では効果がある
と言えそうです。認知機能は50歳から徐々に低下すると言われています。ですので、認知機能を低下を防ぐことが期待されるロスマリン酸は50代以降の人におすすめだと思います。
以上、アンチエイジングの研究を紹介しました。 みなさん、ぜひ健康に気をつけて長く行きましょう!では、また来週にお会いしましょう!